閉鎖的な組織風土 虐待問題で厚労省が報告書(産経新聞)
栃木県さくら市の国立児童自立支援施設「きぬ川学院」で平成21年、当時の男性寮長(40)が、入所していた少女の顔をけるなど虐待行為をした問題で、厚生労働省は2日、背景に「閉鎖的な組織風土があった」などとする専門委員会の報告書を公表した。
再発防止に向けては、適切な支援方法や理念を協議する委員会を定期的に開き、施設全体で情報を共有することなどを求めた。厚労省は報告書に基づき、学院への指導を徹底する。
厚労省によると、虐待行為は昨年8月15日に発生。元寮長は、日課の畑作業に参加しなかった少女を注意したが、従わなかったため、髪をつかんで地面に押しつけ、けるなどしてけがをさせた。元寮長は停職3カ月の懲戒処分となった。
報告書によると、同学院には5つの寮があり、それぞれ10人前後の児童が入所していたが、寮ごとの独立性が非常に高く、学院全体で児童を支援する体制になかったと指摘。
そうした状況で、少女と適切な人間関係を築けなかった元寮長が一人で問題を抱え込み、暴力につながったと分析した。さらに、(1)職員に対するきめ細やかな指導・支援体制がなかった(2)日課などの遂行に重点を置きすぎていた(3)職員の指導方法に関する研修が行われていなかった−など施設全体の不備を指摘した。
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長野県の中央アルプス・宝剣岳(標高2931メートル)で神奈川県の男性2人が行方不明になり、うち1人が遺体で見つかった山岳遭難で、長野県警は31日朝、もう1人の横浜市緑区三保町、会社員、原田和徳さん(34)を山頂北西側の急斜面で収容、死亡を確認した。2人はザイルで体をつないで登山中、悪天候のため一緒に滑落したとみられる。
県警駒ケ根署によると、原田さんら2人は28日、登山仲間計4人で日帰りの予定で入山した。しかし吹雪のため同日夕、山頂近くの岩場で他の2人とはぐれ、連絡が取れなくなった。県警は30日に同じ斜面で、神奈川県茅ケ崎市中島、自営業、大森康弘さん(56)の遺体を収容していた。【大島英吾】
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吉田被告の死刑が確定する。
1審・福岡地裁、2審・福岡高裁判決によると、吉田被告は元治験コーディネーターの女(無期懲役が確定)らと共謀し、1998〜99年に男性2人を殺害、保険金計約6750万円をだまし取るなどした。
弁護側は今年2月に開かれた口頭弁論で、「被告は首謀者ではない」などと述べ、死刑を回避するよう求めていた。
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「目が半開きで口が大きく開いていました」…事件の恐怖語った目撃者 秋葉原殺傷第6回公判(産経新聞)
【法廷ライブ 秋葉原殺傷 第6回公判】(3)
《証人として出廷した目撃者は、加藤智大(ともひろ)被告(27)がトラックで秋葉原の交差点に突っ込んだ際のことについて証言を続ける。トラックから降りて男性を背後から襲い、その後も、別の人を襲おうとする男の様子を詳しく語る目撃者。弁護人席前の長いすに座った加藤被告とは衝立で仕切られており、加藤被告は下を向いたまま、やりとりを聞き入っている》
検察官「トラックから降りてきた男が向かった先には、どんな人がいましたか」
証人「白いワンピースのの女の人がいました」
検察官「女の人はどちらを向いていましたか」
証人「東側を向いていました」
《証人は、白いワンピース姿の女性がいた場所を、現場地図に、Bと記した。その様子が、法廷の大型モニターに映し出される。女性がいた位置は、トラックの背後にいた男性から、さらに西側の場所だ》
検察官「男はこの後、何をしましたか」
証人「女の人に近づいていって右手をおなかのあたりに押し当てるように見えました」
検察官「右手は見えましたか」
証人「見えませんでした。ただ、右肩が女の人にかぶるように動いたのが見えました」
検察官「女の人はその後どうなりましたか」
証人「『痛い、痛い』と言っていました」
検察官「トラックから降りてきた男はどうしましたか」
証人「西側に向かって、今までよりも少し速く小走りをしていました」
検察官「トラックから降りた男が小走りで移動した先に、誰がいましたか」
証人「男の人がいました」
検察官「どんな服装でしたか」
証人「上がチェックのシャツで、リュックを持っていました」
《証人は、リュックを持った男性被害者がいた場所を、現場付近の地図にCと記した。地図に書き入れられた印から、現場を目撃した証人のすぐ目の前に、トラックから降りた男が迫ってきていたことが分かる》
検察官「リュックを持った男性はどんな行動をとりましたか」
証人「初めは東を向いていましたが、男が目の前にきたときに、右回りに西側を向きました」
《リュックを持った被害者男性は、逃げようとしてトラックから降りてきた男に背を向けたようだ》
検察官「トラックから降りてきた男は何かしましたか」
証人「手に持っていた黒いものを、リュックを持った男性の背中に押し当てました」
検察官「背中のどのあたりでしたか」
証人「左側だったと思います」
検察官「リュックを持った男性はどうなりましたか」
証人「北側に向かってゆっくりと歩いて、車道と歩道の段差を枕代わりにしてあおむけに倒れてしまいました」
《当時の惨状を思いだしながら語る目撃者の声は、時折消え入りそうに小さくなる。加藤被告は、左手で鼻を軽くかいた》
検察官「その後、トラックから降りてきた男はどうしましたか」
証人「西に向かってかなり速いスピードで走っていきました」
検察官「走っているときに声を出していましたか」
証人「奇声のようなものです。何を言っているかは聞き取れなかったです」
検察官「あなたはどうしましたか」
証人「マクドナルドの中に入りました」
《マクドナルドは現場近くの大型家電量販店「ソフマップ」の中にあるハンバーガーショップ。証人は、3人が刺される様子を、ソフマップの南側で目の当たりにしてきた。トラックから降りてきた男が徐々に迫ってきたため、店の中に逃げ込んだようだ》
検察官「マクドナルドにはどれくらいいましたか」
証人「5分から10分くらいです」
検察官「マクドナルドから出たときに、(刺された)3人の人はその場にいましたか」
証人「いました」
検察官「最初の男性はどういう様子でしたか」
証人「歩道に座り込んでいました。女の人がそばにいました」
検察官「女の人は(最初の)男性に何をしていましたか」
証人「背中にハンカチを当てていました」
検察官「最初の男性はけがをしていましたか」
証人「ハンカチのはじから、赤いものがにじみ出ていました」
検察官「白いワンピースの女性はどうでしたか」
証人「東の方に頭を向けてあおむけになっていました」
検察官「女性はけがをしていましたか」
証人「はい」
検察官「リュックを持った男性はどうでしたか」
証人「目が半開きで口が大きく開いていました。あおむけで寝転がっていました」
検察官「リュックを持った男性のところに、ほかの人はいましたか」
証人「男の人がいました。リュックを持った男性を軽く揺さぶって声をかけていました」
検察官「リュックを持った男性は反応していましたか」
証人「反応していませんでした」
《次々に語られる事件の惨状。検察側はここで、目撃状況についての質問を終え、証人の心情について問いかけを始めた》
検察官「事件のことを誰かに話しましたか」
証人「学校の、よく秋葉原に来る友達にしました。『2、3週間くらい来ない(行かない)方がいいよ』といいました」
検察官「なぜそう話しましたか」
証人「もしかしたら、近いうちにまたあるかもしれないと思って、友達が刺されたり目撃者になるのはかわいそうと思いました」
《加藤被告は微動だにしない。目撃者は、さらに話を続けていく》
=(4)に続く
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三陸沿岸に深刻な被害をもたらしたチリ大地震津波は6日、発生から1週間がたつ。養殖業を中心とした漁業被害額は宮城、岩手両県の5日までのまとめで、計約18億1000万円。全国有数の生産力を誇る豊かな海には被害を受けた養殖施設が、回収しきれないまま大量に漂っている。
両県のまとめ(5日現在)によると、水産業への被害額は岩手が16億8390万円、宮城が1億2800万円。宮城では養殖施設の大規模な流出や漂流が確認された気仙沼市、塩釜市の被害算定が残されているため、被害額は今後、さらに十数億円規模で増加するとみられる。
被害施設の回収・撤去作業は、津波にあおられたロープが海中で複雑に絡み合い、時間がかかっている。スーパーなどを中心に被災地域のホヤやカキを買い取り、漁業者を支援する動きも広がっているが、漁業者が高齢化する中、生産再開には長く険しい道のりが続く。
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皇太子さま、野口英世研究室を視察(時事通信)
【アクラ時事】アフリカ・ガーナ訪問中の皇太子さまは8日午後(日本時間9日未明)、首都アクラのガーナ大学敷地内にある野口英世博士記念研究室を視察された。
研究室は、1927年にアクラに渡航して黄熱病の研究に当たり、翌28年に自ら感染して死亡した野口博士が利用。皇太子さまは、研究室管理者の案内で博士ゆかりの展示物を見て回り、同博士が実際に使ったとされる顕微鏡をのぞき込むなどして業績をしのんだ。
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